もみの木の家

新築・リフォームなら「もみの木」の内装材がおすすめ!健康に役立つスゴイ特徴とは

「もみの木」はクリスマスツリーに用いられることで知られる樹木ですが、実は住宅の内装材としても優れた特徴があります。中には健康に役立つ効能などもあり、興味を持っている人も多いのではないでしょうか。今回はもみの木の特徴を踏まえ、住宅の内装材に取り入れるメリットやデメリットなど気になる情報を紹介していきます。

「もみの木」はどのような樹木?

もみの木といえば、多くの人が北欧発祥のクリスマスツリーをイメージしますよね。ところが、実はもみの木は日本にも自生しており、古くからカマボコの板や神社などに奉納する絵馬、冠婚葬祭用品や贈答品の木箱などに活用されてきました。北欧や日本以外にも世界中で見られるポピュラーな常緑針葉樹で、高さは60m以上、幹の太さは1m50cm以上にもなるほど大きく成長するものもあります。

それだけ大きく成長するには途方もない年月が必要であり、樹齢1000年を超えるものも少なくありません。このため、もみの木はラテン語で「永遠の命」を意味する「アビエス(abies)」という学術名が付けられています。

現代では、従来の用途に加えて住宅の内装材やピアノ、ヴァイオリンといった楽器などにももみの木が多く用いられるようになりました。このほか、木から抽出した精油を入浴剤やアロマオイルに使ったり、国によっては風邪薬として利用したりするなど、幅広い用途で親しまれています。

最大の特徴はもみの木が放散する「フィトンチッド」!

家族が多くの時間を過ごす家は、できるだけ快適な空間であってほしいですよね。
しかし、家の素材や建築法などによってはシックハウス症候群やアレルギーなどを発症し、自宅にいながら健康を損なってしまう人も少なくありません。

そこで近年は、ホルムアルデヒドなどの化学物質を使わない天然素材の家や、高気密高断熱で安定した室温を保てる家といった「健康住宅」の人気が高まっています。
その中でも特に注目を集めているのが、もみの木の内装材を用いた住宅なのです。

もみの木の内装材が注目を集める大きな理由は、もみの木が半永久的に放散する「フィトンチッド」という物質にあります。
フィトンチッドは樹木が放散するさまざまな揮発性物質の総称で、害虫の忌避作用や抗菌・抗カビ作用などを持つものです。自ら移動したり攻撃したりすることができない樹木が、外敵から身を守るために備えた防御システムといえるでしょう。
森の中へ行くと、心身がリラックス・リフレッシュするような癒やし効果を感じることがありますよね。この森林浴効果は、実は樹木が放散するフィトンチッドを人間が吸収した結果だといわれています。
害虫やカビ、細菌にとっては有害なフィトンチッドですが、人間には交感神経系の興奮を抑えて副交感神経を優位にし、気分をリラックスさせる癒やし効果を発揮するのです。

なお、フィトンチッドを放散する樹木は、もみの木以外にも数多く存在します。「それなら、もみの木以外の内装材でも構わないのでは?」と思うでしょうが、フィトンチッドを構成する物質のバランスは樹木の種類によって異なり、すべてが内装材に適しているわけではありません。

たとえば、日本人になじみの深いヒノキの場合、シックハウス症候群の原因物質のひとつであるホルムアルデヒドを比較的多く放散してしまうのです。もちろん、接着剤など人工的に作られたホルムアルデヒドと比べれば、その放散量はごく微量であり、あまり心配する必要はありません。

しかし、天然素材でありながらホルムアルデヒドが放散されていると聞けば、小さい子どもやアレルギーに悩む人がいる家庭はやはり気になってしまいますよね。この点、もみの木はホルムアルデヒドをほとんど放散しません。さらに、香り成分やリラックス成分など、人間に好ましい物質がバランスよく豊富に含まれています。

このため、もみの木はフィトンチッドを放散する樹木の中でも特に安全性が高く、リラックス効果なども期待できるため住宅の内装材に最適だとして積極的に利用されるようになったのです。

もみの木を内装材に用いるメリット

もみの木の内装材を利用するメリットは、主に4つあります。

メリット①家の中の空気をきれいに保つ

1つ目は、家の中の空気をきれいに保つこと。
もみの木が放散するフィトンチッドには、空気中のホルムアルデヒドを分解する効果があります。フィトンチッドは伐採した後も半永久的に放散され続けるため、住宅の内装材に使用した場合も家の中を漂う有害な化学物質を分解し、空気を清浄に保ってくれるのです。
これにより、シックハウス症候群などアレルギーの発生リスクを軽減することができます。

メリット②消臭効果

2つ目は、心地よい香りを放ち、イヤなニオイを消臭できること。フィトンチッドにはテルペンという香り成分も含まれており、そばにいるとほんのり森の中にいるような香りが漂います。
テルペンには血圧を下げる効果やリラックス効果があるため、生活の中で日々のストレスを自然に解消できるでしょう。
また、フィトンチッドには空気中に漂うニオイの元を分解する消臭効果もあります。キッチンや玄関、収納スペースなどにもみの木を使用することで、気になる生活臭の軽減が期待できるでしょう。

メリット③調湿効果

3つ目のメリットは、調湿効果です。
一般的に、もみの木をはじめとする針葉樹は水分を吸収する力に優れており、室内の湿度が高いときは水分を吸収して自身の中に蓄え、室内が乾燥すると水分を放出します。
これにより、梅雨どきでも室内が過剰にジメジメしにくく、快適な住環境を維持できるのです。

もみの木の内装材の近くに洗濯物を部屋干しすると比較的乾きやすいですし、消臭効果により部屋干し特有のイヤなニオイも軽減できるため、部屋干しが多い場合は特におすすめですよ。

 

メリット④害虫・菌が発生しにくい

4つ目は、ダニ・ゴキブリなどの害虫や、カビなどの菌類が発生しにくいことです。
フィトンチッドはもともと樹木が害虫や細菌などから自分を守るために分泌する物質であり、内装材にもみの木を用いることで家全体レベルで害虫や細菌を寄せ付けにくくなります。

 

もみの木を内装材に用いるデメリット

数多くのメリットが期待できるもみの木の内装材ですが、メリットがあればデメリットもあるのが世の常ですよね。

家を建ててから後悔しないためにも、デメリットを正しく理解しておくことが欠かせません。

デメリット①コスト

もみの木の内装材のデメリットとして、まず注意したいのは「コストがかかる」という点です。
もみの木のメリットを最大限に発揮するには、天然乾燥させた質の良い内装材を利用しなければなりません。ところが、もみの木の天然乾燥には非常に手間と時間がかかるため大量生産ができず、どうしても価格が割高になってしまうのです。

中には機械で乾燥させた安価なもみの木の内装材もありますが、機械で一気に乾燥させると内部の油分などが失われやすく、もみの木本来の効果を発揮できません。
もみの木という名称だけ見て新築やリフォームに利用すると、実は機械乾燥させた低品質の内装材で、期待した効果が得られなかったというケースもあり得るのです。
これでは、せっかく費用をかけて天然素材の内装材を選ぶ意味がありません。

メリットを得るには天然乾燥させた本物のもみの木の内装材を利用する必要があること、そして、本物のもみの木の内装材は大量生産が難しいためコストが高いことをよく理解しておきましょう。

デメリット②キズが付きやすい

また、もみの木はとても柔らかいため、キズがつきやすい点にも注意が必要です。物を落としたり家具を引きずったりすると、思わぬキズがついて落ち込んでしまうかもしれません。
特に小さい子どもやペットがいる家庭の場合、あちこちキズだらけになる可能性もあるので覚悟しておきましょう。

もみの木を使って家づくり・リフォームをしたい!とお考えの方はお気軽にお問い合わせください。